今日の環境分析 2023年8月21日

 先週末金曜日は、日本の7月の全国消費者物価指数が発表されました。市場予想通りの前年比+3.3%となり、11か月連続で3%を上回る水準となっています。英国の7月の小売売上高は前月比-1.2%と市場予想を下回る結果となり、金融引き締めの影響から景気後退を懸念する内容でした。インフレが続いていることから利上げ継続が想定されていた英国ですが、金融引き締め姿勢を緩和することが想定され、GBPの弱さにつながりました。

 通貨相関からは、USD・GBPの強さは継続していますが、下位足ではEURの弱さやJPYの強さが際立ちました。マイナー通貨は弱さが継続しており、メジャー通貨の優位性が目立っています。そのメジャー通貨の中でも優劣が出始めている点に注意が必要です。下位足の動きが上位足に波及してくるのかどうか注目しています。

 今週は、24日から開催されるジャクソンホール会議に注目が集まっています。金曜日にはFRB議長の発言が予定されており、この発言を控えて今週は様子見の展開が想定されています。このほか、水曜日には欧米各国地域のPMIやカナダの小売売上高、木曜日は米国の新規失業保険申請件数と耐久財受注、金曜日には東京都区部の消費者物価指数やドイツのIFO景況指数の発表に注目です。中国の景気減速懸念が強まり、世界経済の失速を警戒する動きが出ています。主要国の金融政策への影響にも注意したいと思います。本日は、重要な経済指標の発表はありません。週後半のジャクソンホール会議の内容に向けて、手探りの状態になりそうです。

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