昨日発表された日本の第2四半期GDPは、前期比年率で+6.0%と非常に高い水準となりました。しかしその実態は、半導体不足による供給制約が緩和した自動車の輸出が堅調だった事やインバウンド消費がコロナ前の水準に戻る一方で、ワクチンや原油などの輸入の減少が影響しています。個人消費は3四半期ぶりのマイナスとなり物価高の影響を受けています。今回のGDPは日本経済の強さを表しているわけでなく、脆弱さを露呈した内容になっています。インフレや円安への対応策を早急に求められていると思われます。また、米国の7月の小売売上高は前月比+0.7%と市場予想を上回る結果となったものの、同時に発表されたNY連銀製造業景気指数が予想よりも大幅に悪化し、好悪入り混じる結果となりました。USDJPYは145円台後半まで上昇してきていますが、重要な抵抗線に頭を押さえられる展開が続いています。スイングトレードでは保有していたUSDJPYの買いのポジションは、その他のクロス円通貨とともに決済しました。
通貨相関からは、USDの強さは継続しています。JPYの弱さが緩和したため、USDJPYの上値の重さを演じているようです。USDとともに堅調なCADに加え、GBPの強さが目立つようになりました。GBPに強さに反してEURの弱さがみられる状況です。AUD・NZDはともに弱い状況が続いています。USD・GBPを軸に通貨選択をしていきたいと思います。
本日は、ニュージーランドの政策金利に注目です。軟調な展開が続くNZDの動きを加速するのか反転するのか警戒したいと思います、また、英国の消費者物価指数にも注目です。インフレの状況を確認し、金融政策の方向性を判断したいと思います。本日の最大の注目は、日本時間明日未明に発表される7月25~26日開催分のFOMCの議事要旨の公表です。利上げを再開した7月のFOMCにおいて、どのような議論がなされたのか、次回の利上げの可能性を判断することができる内容なのか注目しています。本日も、日本の金融当局の市場への関与があるのか警戒しておきたいと思います。