今日の環境分析 2023年8月10日

 昨日は、中国の消費者物価指数が発表され、2年5か月ぶりのマイナスとなる前年比-0.3%となりました。中国経済のデフレ懸念が台頭し、世界経済への影響を心配する可能性が出てきました。市場全般は、再び、ボラティリティが急低下し、小動きに推移しました。複数のクロス円の通貨ペアで上昇が見られますが、前回高値付近でのもみあいになっています。上値の重たさが見られるので、トレンド確認は高値抜け後の動きをみて判断したいと思います。

 通貨相関からは、JPY・マイナー通貨の弱さ、USD・EUR・GBPの強さも継続しています。CADはUSDの強さにつられて徐々に弱さが緩和している傾向にあります。比較的、上位足から下位足まで方向感が揃った強弱関係になっています。このため、昨日同様、JPYを除くメジャー通貨の買いやマイナー通貨の売りを軸に通貨選択をしていきたいと思います。ただし、USDは経済指標の発表を前に神経質な展開が想定されるので注意したいと思います。

 本日は、米国の消費者物価指数が今週最大の注目材料です。FRBが9月に利上げ継続するかの判断材料の一つとなるので、内容には警戒したいと思います。インフレ率の低下を判断できる内容であると、次回の利上げ見送りや来年の利下げ観測が強まることが想定されます。その場合、高止まりしているUSDが一気に下落する可能性があるため注意したいと思います。また、同時刻に発表される新規失業保険申請件数にも注目したいと思います。
 明日は、日本が祝日で休場となります。クロス円通貨の多くはレンジの上限付近に達してきており、3連休を前にポジション調整の可能性を想定しておく方が良さそうです。