昨日発表されたオーストラリアの政策金利は、利上げ見送りとなりました。事前予想が利上げと据え置きで拮抗していたため、見送りになったことでバランスが崩れAUDが大きく下落しました。AUD関連通貨は前日比で1%以上変動することになりました。7月の米国のISM製造業景況指数は、予想を下回る46.4と9か月連続で50割れとなり、米国景気の後退局面入りを懸念する動きが強まることが想定されます。また、米国のJOLTS求人は求人数が減少し、2021年4月以来の低水準になるなど、米国経済への懸念材料が出てきています。加えて、今朝、米国の格付け会社大手であるフィッチは、米国の格付けを最上級格から一段格下げしました。このニュースを受けて、USDは下落方向に反応しています。市場全般では、月初でもあったことから、AUD関連通貨を除き小動きに推移しました。
通貨相関からは、USDの強さが継続しています。EUR・GBPも堅調な展開になっています。対して、マイナー通貨全般に弱い状況になっています。AUDが急落したことから最弱通貨となりました。JPYは材料出尽くしから下落が続いていますが、USDJPYでみて上値は限定的に思われます。このため、安易にJPY売りのポジションは持ちにくい状況にあります。相対的な位置づけから、EUR・GBPの買いやAUD・NZDの売りを軸に通貨選択を考えたいと思います。
本日は、米国のADP全米雇用報告に注目です。金曜日の雇用統計の発表を前に、連日、労働関連統計が発表されます。雇用統計に向けてポジションを持ちにくい状況にありますが、個々の統計内容から思惑的な動きが出てくるものと思われます。また、明日は英国の政策金利の発表があります。利上げが想定されていることから、GBPの動きには注意していきたいと思います。全般には、方向感をつかみにくい状況が続いているため、様子見していきたいと思います。