今週は米経済指標に警戒!_1/29(月)

今日の環境分析 2024年1月29日

 週末金曜日は、米国の12月個人消費支出(PCEデフレーター)は前年同月比+2.6%となり、食品とエネルギーを除くコア指数では+2.9%と2年9か月ぶりに3%を割り込みました。米国経済のインフレ減速を確認する結果となりました。これを受けてUSDが一時的に上下動しましたが、大きな動きにつながることはありませんでした。市場全般では、方向感のない展開が強まりました。Mark’s Tradeのスイングトレードにおいては、日足・4時間足ともにポジションがゼロとなっています。今週の動きに期待したいところです。

 通貨相関からも、方向感のなさを確認することができます。日足ベースで最強通貨はUSD・最弱通貨はJPYですが、4時間足ではまったくの逆の最強通貨JPY・最弱通貨USDになっています。方向感のつかみにくい展開となっており、足元の動きの継続性を見守っていきたいと思います。明日以降の重要な経済指標を前に気迷いの動きになっているため、明確な方向感が出るのを待ちたいと思います。

 強い通貨:JPY・NZD・GBP
 弱い通貨:USD・AUD・EUR

 日足   : USD>GBP>CAD>EUR>AUD>NZD>JPY
 4時間足 : JPY>NZD>GBP>CAD>AUD>EUR>USD

 今週は、注目材料の多い週になります。水曜日(日本時間木曜日未明)に米国FOMC、木曜日には英国BOEの政策金利の発表があります。また、金曜日にある米国雇用統計に向けて、複数の労働関連統計にも注意が必要です。米国では先週発表のPMIで好調な経済を確認することになった一方で、新規失業保険申請件数では労働需給の緩和が見られていることから、雇用統計の注目度が高まっています。さらに、木曜日の米国ISM製造業景況指数において米国経済の好調を確認するのかに注目です。FOMCにおいて政策変更がなかった場合でも、FRB議長が利下げの開始時期に言及するのかに注意が必要です。週後半に重要な経済指標が続くため、USDに大きな影響を与えることが想定されます。今週は、USDの動きに警戒したいと思います。水曜日には先週開催された日銀の金融政策決定会合における主な意見が公表されます。金融政策は現状維持となりましたが、その議論において金融政策正常化に向け前向きな姿勢が確認できるようだと、再び早期利下げ観測が強まる可能性があり、JPYの強さにつながるものと思われます。
 本日は、主な経済指標の発表はなく、明日以降のイベントを前に様子見の展開が想定されます。

米GDPの強さにどう反応するのか?_1/26(金)

今日の環境分析 2024年1月26日

 昨日、欧州中央銀行(ECB)は、政策金利の3会合連続据え置きを発表しました。金利引き下げ時期の議論はなく早期利下げ観測を否定しましたが、EURの弱さを再確認する結果となりました。米国の第4四半期(10-12月期)GDPは、前期比年率で+3.3%と6四半期連続プラスとなりました。市場予想の+2.0%を大きく上回るサプライズとなりました。これを受けてUSDの強さが回復しましたが、市場では早期利下げ観測が大きく後退していないことが気になります。本日のPCEデフレーターや来週のFOMCを前に様子見の動きが強いように思われます。市場全般では、依然として方向感のない動きが続いています。

 通貨相関からは、方向感のつかみにくい環境の中でEURの弱さが顕著になってきています。EURにつれたGBPやCADの弱さが目立っています。対して、JPYやNZDが反転の動きを強め、USDは強さを維持しています。EUR・GBPの売り、JPY・USDの買いを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨:JPY・NZD・USD
 弱い通貨:EUR・CAD・GBP

 日足   : USD>GBP>CAD>EUR>NZD>AUD>JPY
 4時間足 : JPY>NZD>USD>AUD>GBP>CAD>EUR

 本日は、東京都区部の消費者物価指数、12月開催分の日銀議事要旨公表、米個人消費支出(PCEデフレーター)に注目です。なかでもPCEデフレーターは、昨日のGDPとあわせ米国経済の動向を判断するのに重要な指標となります。加えて、同指標はFRBの金融政策を決定づける重要な項目の一つになっていることから、利下げ開始時期の判断に影響を与えるものと思われます。なお、本日、オーストラリアは祝日で金融市場は休場となります。また、週明け月曜日はニュージーランドが祝日なります。

ECB政策金利・米GDPに注目!_1/25(木)

今日の環境分析 2024年1月25日

 昨日、カナダ中央銀行(BOC)は政策金利を発表し事前予想通りの据え置きとなりました。利上げ終了を示唆したことからCADは下落しました。BOCは北米経済圏の中で米国に先んじて金融政策を行う傾向にあるため、FRBの金融政策の変更時期を探るためにも今後のBOCの動きに注目しておきたいと思います。また、欧米各国地域のPMIが発表されました。米国においては製造業PMIが50.3と予想の47.9を大きく上回り、サービス業PMIとともに景気の分岐点とされる50を上回り、米国経済の底堅さを確認する結果となりました。欧州では、EURのPMI総合で47.9と8か月連続で50割れとなりました。ドイツやフランスの低迷が目立つ結果となりました。一方、英国では堅調な展開になったことから、GBPの対EURでの優勢が高まりました。また、米国大統領選挙の共和党予備選挙では、トランプ前大統領が前週に続き連勝し、「もしトラ(もしもトランプが大統領になったら・・)」の懸念が一段と高まってきました。グローバル経済への影響はこれから顕著になると想定され、どのような反応をしてくるのか、年後半に向けて目が離せない状況にあります。

 通貨相関からは、GBPの堅調さが継続し、JPYやNZDが反転の動きを強めました。金融政策を主要国に先立って行う傾向にあることを背景に、AUD・CADの弱さが目立っているものと思われます。なかでもCADは昨日の政策金利の発表が後押しした結果と思われます。同様の動きがEURにみられるのか本日の動きに注目しています。全般には、依然として方向感を判断しずらい状況になっており、EURの方向性を確認したうえで全体の方向感が確定するのではないかと考えています。堅調なGBPや反転の動きのみられるJPYを軸に通貨選択をしたいと思います。EURはECBの政策金利と総裁会見の内容を確認してからの動きに注目しています。

 強い通貨:GBP・JPY・NZD
 弱い通貨:AUD・CAD・(EUR)

 日足   : USD>GBP>EUR>CAD>NZD>JPY>AUD
 4時間足 : JPY>GBP>USD・NZD>EUR>AUD>CAD

 本日は、欧州中央銀行(ECB)の政策金利と米国のGDPに注目しています。ECBは金融政策に変更はないと思われ、昨日のPMIの結果を受けてECB総裁の発言に利下げ時期の示唆があるかに注目しています。ECBの金融政策の発表の前にドイツのIFO景況指数が発表され、ここでドイツ経済の悪化を確認することになると、EURの動き出しにつながることになると思われます。また、米国のGDPでは米国経済の堅調さを確認するようだと、FRBによる金融政策の転換前倒し観測は一段と後退するものと思われます。その場合のUSDの動きに警戒したいと思います。

欧米PMIに注目! カナダ政策金利も_1/24(水)

今日の環境分析 2024年1月24日

 昨日は、日本銀行が金融政策を発表し、大規模緩和を継続しました。日銀総裁会見においては、3月会合での政策変更を否定しておらず、4月の金融政策変更に向けサプライズを回避する地ならしをしているかのように思われます。USDJPYは、金融政策の発表時に大きく動き、総裁会見ではさらに大きく動きました。一時147円割れまでありましたが、その後反発148円台前半にまで上昇しました。この反発の動きはUSD高の影響でした。USDJPYが上昇していた時間帯ではその他のクロス円通貨では横ばいになっており、ドルストレート通貨はUSD高となりました。市場全般では、JPYを中心にボラティリティが高まったものの、方向感を持った動きにはつながりませんでした。このため、一段と収束を強める動きになっており、その後の方向感をもった展開を待ちたいと思います。

 通貨相関からは、方向感の判断しずらい状況になっています。日足と4時間足の強弱感が逆になっており、下位足の動きが調整なのか、上位足に波及していく転換の動きなのか、様子見したいと思います。本日欧州時間のPMIがきっかけになるのではないかと考えており、動き出した方向を確認してから通貨選択をしていきたいと思います。

 強い通貨:CAD・USD
 弱い通貨:NZD・JPY

 日足   : USD>GBP>EUR>CAD>NZD>AUD>JPY
 4時間足 : CAD>AUD>USD>NZD>GBP>JPY>EUR

 本日は、欧米各国地域の製造業・サービス業のPMIが発表されます。欧州経済においては景気悪化が懸念されており、PMIの内容が一段と悪化しているようだとEUR売りからUSD・JPYの買いの動きにつながることが想定されます。また、カナダの政策金利の発表が予定されていますが、据え置きと予想されておりサプライズはなさそうです。ただ、同時刻に米国のPMIが発表されることから、USDの動きにつれてCADのボラティリティが高まることが想定されます。BOC総裁の会見においては、利下げ開始時期に言及するのか発言内容に注目したいと思います。

日銀総裁会見に注目?!_1/23(火)

今日の環境分析 2024年1月23日

 昨日は、ボラティリティが低下し、小動きに推移しました。年初からの方向性に逆行する動きとなりました。本日の日銀の金融政策の発表を前に、クロス円中心に見送り姿勢を強めました。その他の通貨でも下位足で収束を強めていることから、きっかけ待ちの様相になっています。

 通貨相関からは、下位足の強弱感が上位足に対して逆行しており、方向感のつかみにくい状況にあります。AUDが反発する一方でNZDが調整色を強め、USDの軟調な展開やJPYの相対的な弱さの低下などが見られますが、明確な動きと判断するのが困難な状況にあります。下位足ではクロス円中心に収束の度合いを強めています。本日の日銀の金融政策を見るまでは、方向感を確認しにくい状況にあります。相対的な優位性を維持しているGBP・EURを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨:GBP・EUR・AUD
 弱い通貨:NZD・JPY・USD

 日足   : GBP>USD>EUR>CAD>AUD>NZD>JPY
 4時間足 : AUD>CAD>GBP>EUR>JPY>USD>NZD

 本日は、日銀の金融政策の発表とその後の日銀総裁の会見に注目です。能登半島地震を受けて日銀の金融政策は早期修正観測が後退しています。大規模な金融緩和策を維持するとの予想が優勢となっています。このため、金融政策の発表はサプライズはなく、正午頃に早めの発表が行われるものと思われます。総裁の会見において、今後の政策についてどのような方針を示すかが最大の注目ポイントになりそうです。市場の見通しでは4月にゼロ金利解除と判断していますが否定的な発言などがあると、一気に円安方向へ動く可能性を否定できません。逆に前倒しを示唆するようであれば、円高方向への転換は想定されます。どちらにせよ、会見内容を確認し、方向性が確定するのを待ちたいと思います。

明日の日銀待ち?!_1/22(月)

今日の環境分析 2024年1月22日

 先週金曜日は、日本の全国消費者物価指数が前年同月比で総合で+2.6%、生鮮食品を除くコア指数では+2.3%となりました。英国の12月の小売売上高は、前月比で-3.2%と予想の-0.5%を下回り、英国経済の悪化が懸念されました。これを受けてGBPが急落する場面がありました。市場全般では、小動きに推移しており、トレンドの中の一時的な調整のように思われます。複数の通貨でトレンドを確認できる現状にあり、この先の大きな動きにつながる兆候があると考えています。

 通貨相関からは、GBP・EURの強さ、JPY・NZDの弱さが継続しています。USDは足元の弱い動きがみられます。対してCADが堅調な展開になってきています。また、AUDは下位足で堅調な動きを見せており、NZD対比での強さが目立ちます。GBPは、週末の小売売上高発表による調整も一時的な動きになっているため、本日もGBPを軸に通貨選択をしたいと思います。また、AUDの値動きにも注目したいと思います。

 強い通貨:GBP・EUR
 弱い通貨:NZD・JPY

 日足   : USD>GBP>EUR>CAD>NZD>AUD>JPY
 4時間足 : GBP>CAD>EUR>AUD>USD>NZD>JPY

 今週は、火曜日の日銀の金融政策金利、水曜日の欧米各国地域のPMIとカナダの政策金利、木曜日のECB政策金利と米国の第4四半期GDP、金曜日の東京都の消費者物価指数と12月開催分の日銀議事要旨の公表と米国PCEデフレーターに注目です。なかでも、日本・カナダ・EUの政策金利は現状維持と見込まれますが、サプライズに警戒したいと思います。こうした政策金利の発表前は、発表へ向けて思惑のある動きが強まる可能性が高いので注意が必要です。
 本日は、重要な経済指標の発表はありません。本日から明日まで、日本銀行の金融政策決定会合が開催されます。明日の昼頃には金融政策が発表され、その後、日銀総裁の記者会見が予定されています。能登半島地震の影響から今回の金融政策の変更はないと市場は見ていますが、明日の発表までJPYは神経質な展開が想定されます。

日本CPI・英小売売上高に注意!_1/19(金)

今日の環境分析 2024年1月19日

 昨日発表された米国の新規失業保険申請件数は、前週比+18.7万人と市場予想の+20.7万人を下回り、1年4か月ぶりに低水準となりました。足元の労働市場の堅調さを確認する結果となり、昨日発表の地区連銀経済報告の雇用市場の冷え込みの兆候を確認しているとの内容に反するものでした。堅調な雇用関係を受けて米国金利は上昇しUSDJPYは上昇したものの、USD全般に上値の重たい展開になっています。USD関連通貨の動きをみるとUSDの強さに限界が来ているようにも見えます。ECB総裁は、昨日に続き早期利下げ判断を牽制したものの、データ次第との条件付きで夏ごろに利下げとの判断を示しました。昨日は、ボラティリティが低下し、年初からの動きへの調整の動きも一部に見られ、方向感のつかみにくい展開となりました。そうしたなか、JPYの弱さを背景にGBPJPYの上昇が目立ちます。昨年11月の高値水準まで戻してきており、この高値を抜ければ2015年高値となる195円台を目指す展開も想定されます。GBPの動きに注意しておきたいと思います。

 通貨相関からも、GBPの強さを確認することができます。JPYを除くメジャー通貨の強さ、マイナー通貨の弱さが継続しているものの、EURGBPの関係でEURが相対的にメジャー通貨内での弱さの兆候が見られます。USDは強さを持続しているものの上値の重たさを考えると、堅調な動きを見せているGBPを軸に通貨選択をしていきたいと思います。

 強い通貨:USD・GBP・EUR
 弱い通貨:NZD・AUD・JPY

 日足   : GBP>USD>EUR>CAD>NZD>AUD>JPY
 4時間足 : USD>GBP>CAD>EUR>AUD>NZD>JPY

 本日は、日本の全国消費者物価指数や英国とカナダの小売売上高、米国ミシガン大学消費者信頼感指数に注目です。なかでも英国の小売売上高に注目しています。英国の金融政策の方向感に大きな変化を生じさせないかに注意したいと思います。大きな変化を確認できない場合には、GBPの上値追いの勢いが強まるのではないかと注視しています。本日もECB総裁やFRB高官の発言に警戒したいと思います。

強いUSD・弱いJPY?!_1/18(木)

今日の環境分析 2024年1月18日

 昨日注目されていた米国の12月の小売売上高は前年比+0.6%と市場予想の+0.3%を上回り、11月の+0.4%をも上回りました。個人消費の堅調を確認する結果となり金利が上昇し、 USDJPYは一時148円台半ばまで上昇しました。英国の12月の消費者物価指数は、前年同月比+4.0%と市場予想の+3.8%を上回り、11月の+3.9%から10か月ぶりに伸びが加速しました。これをうけて金利は上昇し、市場では春にも利下げと見込んでいたものが6月以降に後倒しになりました。欧州金利も同様の動きになっています。ECB総裁は会見で早期利下げを否定し、夏に利下げ開始の可能性が高いと発言しました。こうしたことから、米国・欧州・英国の金利は高止まりが当面続くとの判断が強まりました。来週23日に発表予定の日本銀行の金融政策で現状維持を確認することになると、金利差を背景とした動きが一段と強まる可能性が高いと思われます。こうした動きを前倒しする展開につながっているものと思われます。

 通貨相関からも、こうした動きを確認することができます。JPYを除くメジャー通貨の強さが継続し、CADを除くマイナー通貨とJPYの弱さが継続しています。昨日と同様に、JPY とCADを除くマイナー通貨の売りを軸に、強いメジャー通貨の組み合わせから通貨選択を行いたいと思います。実際、昨日のMark’s Tradeのデイトレードにおいては、EURAUD・GBPAUDで大きく利益を確保することができました。

 強い通貨:USD・GBP・EUR
 弱い通貨:NZD・AUD・JPY

 日足   : USD>GBP>EUR>CAD>NZD>JPY>AUD
 4時間足 : USD>GBP>EUR>CAD>AUD>NZD>JPY

 本日は、オーストラリアの失業率、米国の新規失業保険申請件数に注目です。昨日発表された米国の地区連銀経済報告では、個人消費が堅調な一方で雇用市場は冷え込みの兆候を確認しています。このため、速報性の高い新規失業保険申請件数の内容次第では、強調な展開を続けるUSDの勢いが一気に弱まる可能性を否定できないので警戒しておきたいと思います。また、12月開催分のECB会議事要旨公表の過去の内容よりも、足元の経済情勢を反映したECB総裁の発言に注目しています。昨日の発言内容よりさらに踏み込んだ内容になるのか注意したいと思います。本日も米国FRB高官の発言が複数予定されている点にも注意したいと思います。

英CPIと米小売売上高に注目!_1/17(水)

今日の環境分析 2024年1月17日

 昨日、FRBウォラー理事の発言があり、早期利下げを否定する内容となりました。これを受けてドル高が進みました。米国の早期の利下げ期待が後退し、日本ではマイナス金利解除観測が後退していることから、日米金利差拡大を見込んだ動きが強まり、USDJPYは147円台に入りました。先週、昨年11月から12月にかけての下落の半値戻しで反落したため、その水準に注目していましたが上抜けてきました。次の戻りのフシとなる黄金比の61.8%水準を前に、目先は頭打ちの動きになっています。この水準を上抜けて150円を目指す展開になるのか、再び145円台に入るのか、今後の値動きに注目しています。また、米大統領選の候補者選びとなる共和党の予備選がアイオワ州で始まり、トランプ前大統領が過半数を超える圧勝となりました。現職の民主党バイデン大統領との一騎打ちになる可能性が現状では高く、トランプ前大統領が返り咲いた場合のリスクを視野に入れておく必要が強まっています。秋の大統領選挙本番に向けては、バイデン大統領の支持率上昇を意図した金融政策への圧力も想定されるため、米国の政治情勢に注目しておきたいと思います。市場全般では、久しぶりにボラティリティが高まり、USDの強さを確認する動きとなりました。

 通貨相関からは、USDが日足・4時間足ともに最強通貨になっています。USDに連動してCADの強さも目立ってきました。一方で、オセアニア通貨のAUD・NZDやJPYの弱さが目立つ展開になっており、相対的な関係からEUR・GBPはやや強い位置づけとなっています。CADを除くマイナー通貨の売り、優位性のあるメジャー通貨の買いで通貨選択をしていきたいと思います。

 強い通貨:USD・GBP・EUR
 弱い通貨:NZD・AUD・JPY

 日足   : USD>GBP>EUR>CAD>NZD>AUD>JPY
 4時間足 : USD>CAD>GBP>EUR>JPY>AUD>NZD

 本日は、英国の消費者物価指数や米国の小売売上高に注目しています。GBP・USDともに強い通貨群に位置していますが、この経済指標の内容次第では一転する可能性もあるので警戒しておきたいと思います。また、米国の地区連銀経済報告は、月末に予定されている米国のFOMCにおける金融政策の議論のベースになるものなので、その内容に注目しています。本日もFRB高官の発言が複数予定されており、発言内容には注意しておきたいと思います。さらに、ECB総裁の発言ではドイツのマイナス成長を始めとした欧州経済への見解に注目したいと思います。さらなる金融引き締めの可能性を示唆するのか注目しています。

今日の環境分析 2024年1月16日

 昨日は、米国市場が祝日で金融市場が休場だったため、米国時間ではボラティリティが大きく低下しました。USDJPYは上昇し先週の高値に迫っていましたが、頭を押さえられた状況にあります。クロス円通貨は先週高値がポイントとなっています。今朝のニュースでは日本のGDPがドイツに抜かれ世界第4位になることが取り上げられていますが、ドイツが3年ぶりに物価の変動を除いた実質成長率がマイナスになったことに注目すべきと思います。欧州経済の主力であるドイツ経済の停滞は、ECBの金融政策に大きな影響を与えると考えています。市場全般は、今年に入ってからの方向性に沿った動きになりました。

 通貨相関からは、JPYの弱さが緩和されました。JPYを含むメジャー通貨全般に強さが回復し、マイナー通貨の弱さが目立つ展開になってきました。上位足から下位足までの強弱感が揃いつつあります。上位足からの方向感の揃ってきているマイナー通貨の売りを軸に、優位性のあるメジャー通貨を選択したいと思います。

 強い通貨:GBP・EUR・USD
 弱い通貨:NZD・CAD・AUD

 日足   : EUR>GBP>USD>NZD>CAD>AUD>JPY
 4時間足 : USD>GBP>JPY>EUR>CAD>NZD>AUD

 本日は、英国の失業率、ドイツのZEW景況感調査、カナダの消費者物価指数、米国のNY連銀製造業景気指数に注目しています。また、FRBウォーラー理事の発言にも注目です。前回のFOMC前に早期利下げの口火を切った発言をして大きくドル安方向に傾いただけに、今回の発言内容には注意したいと思います。米国は連休明けになりボラティリティの高まりにも警戒したいと思います。