今日の環境分析 2024年5月8日
昨日発表されたオーストラリアの政策金利は、据え置きとなりました。今後の利上げを排除しないとコメントしていますが、予想以上に利上げ期待が強かった模様で、一時的に失望売りの動きが見られました。2回の円買い介入で安値152円まで下落したあと、足元は円安の方向に向かっています。値幅を判断するテクニカル指標として使われるフィボナッチ比率では、1段目の起点となる160円に対して38.2%、2段目の起点の158円に対して50%の戻り水準になるのが155円になります。目先の上値目標として意識したいと思います。
通貨相関からは、再び、JPY の弱さが目立つ展開になりました。AUD・NZDは堅調な動きを継続し、EURも相対的な強さを維持しています。GBP・CADの弱さも継続しています。JPYの強弱感の変動がUSDの相対的な位置に影響しており、USDJPYの動きが全体の強弱感を決定しているようにも思われます。AUD・NZDの買い、GBP・CADの売りに注目していますが、膠着状態の中では強弱感をそのまま通貨選択に結び付けるのが難しい状況にあります。多くの通貨ペアが収束の動きを強めており、発散に向けた準備段階にあると思われます。発散の動きを確認するのを待ちたいと思います。
強い通貨: AUD・NZD・EUR
弱い通貨: GBP・CAD・JPY
日足 : AUD>NZD>EUR>USD>GBP>CAD>JPY
4時間足 : NZD>AUD>EUR>USD>GBP>CAD>JPY
本日は、重要な経済指標の発表はありません。FRB高官の発言が複数予定されているのにとどまります。市場は膠着状態に陥っていることから、様子見の姿勢を強めると思われます。市場インパクトのない状況にあるため、大きな値動きは期待しづらい状況にあります。明日の英国の政策金利は据え置き見通しですが、思惑的なGBPの動きがあれば警戒したいと思います。