米PCEデフレーター・欧CPIに注意!_5/31(金)

今日の環境分析 2024年5月31日

 昨日発表された米国の第1四半期GDPの改定値は、速報値の前年同期比+1.6%から+1.3%に下方修正されました。GDPの7割を構成する個人消費の下方修正が影響し、景気減速懸念が高まりました。新規失業保険申請件数は3週間ぶりに悪化するなど、景気停滞を示しました。FRBの利下げ時期の変更を検討するまでには到りませんが、今後の経済指標の内容には注意したいと思います。来週金曜日に発表される米雇用統計の結果への注目度が高まってきました。市場全般では、ボラティリティが高まり、久しぶりに値動きがあったと実感できる状況でした。

 通貨相関からは、4時間足が日足の方向性と逆行したため、強弱感が大きく変化しました。継続して強さを維持していたNZD・GBPの弱さが低下し、USD・JPYの強さが目立つ展開となりました。USD・JPYともに日足では最弱通貨群にあるため、目先の動きが日足に波及してくるのかに注目しています。目先の動きからはUSD・JPYの買いに注目したいですが、上位足との逆行した動きであるため、持続性に注意したいと思います。マイナー通貨は全般に軟調な展開となっています。目先の動きから、GBPを除くメジャー通貨の買いを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: EUR・(JPY・USD)
 弱い通貨: CAD

 日足   : NZD>GBP>EUR>AUD>CAD>USD>JPY
 4時間足 : JPY>USD>EUR・AUD>GBP・CAD>NZD

 本日は、米国のPCEデフレーターと欧州圏の消費者物価指数が最大の注目材料となります。PCEデフレーターは、FRBの金融政策においてCPIとともに重要視される指標になるため、警戒が必要です。また、欧州の消費者物価指数では6月のECBの利下げを確定的なものにするのか否か、注目されています。カナダのGDPにも注目したいと思います。日本では、東京都区部の消費者物価指数が発表され、その後、日銀の買いオペが予定されています。市場金利が上昇しているなかで、買いオペの減額が行われるのかに注目です。もし減額されるのであれば、足もとの円高方向への動きが加速することが想定されるため、警戒しておきたいと思います。また、本日は週末・月末であるため、ポジション整理の動きにも注意したいと思います。