今日の環境分析 2024年5月23日
昨日、日本の長期金利は11年ぶりの1%台に乗せ、徐々に日銀の利上げが視野に入るようになりました。ニュージーランドの政策金利は予想通りの据置きとなりましたが、利上げが「現実的な検討事項」とコメントしたことでNZDは大きく買われました。しかし、その後は反落しました。英国の消費者物価指数は、前年同月比で+2.3%と市場予想の+2.1%を上回りました。金融政策に大きな影響を与えるサービスCPIは、予想の+5.4%に対し+5.9%と大きく上振れ、前月比では横ばいとなりました。早期の利下げ観測は遠のいたように思われ、GBPJPYの200円が近づいてきました。FOMCの議事録では、複数の委員が利上げを検討するなどタカ派的発言が多く、利下げ開始までの期間が長くなるとの内容でした。米国での金利低下よりも日本の利上げの方が早いのであれば、USDとJPYのモメントの違いからUSDJPYの上値は重たいと考えています。
通貨相関からは、NZDとともにAUDが相対的な弱さが継続しています。この2通貨の弱さをうけてJPYは最弱通貨から脱しつつあります。GBP・EUR・USDが4時間足での強さを維持しており、上位足への波及してくるものと思われます。EUR・GBPともに堅調な動きの中で、EURGBPでは下落基調を強めています。このため、EUR対比でのGBPの優位性が強いと思われます。JPYを除くメジャー通貨の買い、マイナー通貨の売りの通貨選択をしたいと思います。
強い通貨: GBP・USD
弱い通貨: JPY・AUD・NZD
日足 : NZD>GBP>AUD>EUR>USD>CAD>JPY
4時間足 : GBP>USD>EUR>CAD>NZD>JPY>AUD
本日は、日銀の国債買い入れオペが実施されます。買いオペが据え置かれるのか減額されるのか、どちらにしてもJPYの反応は大きなものになることが想定さるため、警戒したいと思います。欧米各国地域のPMIにも警戒したいと思います。ECBの6月利下げ見通しを確度の高いものにするのか、EURの動きには注視したいと思います。また、米国では新規失業保険申請件数が発表されます。週次で発表される労働統計としての重要度が高まってきており、注意しておきたいと思います。