今日の環境分析 2024年5月22日
昨日は、各国の金融当局の発言が相次ぎました。そのなかで、FRBのウォラー理事は利下げにはあと数か月見る必要があると発言し、利下げへの過剰期待のある株式市場を牽制しました。市場全般では小動きに推移し、多くの通貨ペアでは4時間足で収束の動きを強めています。方向感の乏しい展開が続いており、手掛けにくい環境にあります。
通貨相関からは、JPYの弱さが継続しています。しかし、クロス円通貨でみると上値の重たさを確認することができます。GBP・EURが堅調な展開となっており、USDの反発の動きもみられます。一方でマイナー通貨の弱さが目立つことから、2極化の動きを強めつつあります。方向感が定まっていない状況にあるため継続性に疑問ですが、下位足の動きが上位足に波及してくるのかに注意したいと思います。方向感の乏しいなか、GBP・EURの買いを軸に通貨選択をしたいと思います。
強い通貨: GBP・EUR
弱い通貨: JPY・CAD
日足 : NZD>AUD>GBP>EUR>CAD>USD>JPY
4時間足 : GBP>USD>EUR>AUD>CAD>NZD>JPY
本日は、ニュージーランドの政策金利に注目です。金利据置き見通しでサプライズはないと思いますが、ごく一部に利上げ観測があるため警戒しておきたいと思います。明日日本時間未明に発表されるFOMCの議事録にも注目です。利下げに関して時期を含めてどのような議論があったのかが注目となります。また、英国の消費者物価指数にも注意したいと思います。インフレが継続しているのか、BOEの金融政策にも直結するので、GBPの値動きには注視したいと思います。明日朝NY株式市場が閉場後に発表される半導体大手のエヌビディアの決算に注目が集まっています。高成長を持続するのか成長に陰りをみせるのか、過熱気味のNY株式市場にとっては注目度が高い材料となります。NY株式市場の過熱感が一段と高まるようだと、FRB高官のタカ派的発言につながることが想定され注意したいと思います。