英BOEの金融政策に注目!_5/9(木)

今日の環境分析 2024年5月9日

 昨日は、材料もないなか小動きに推移しました。ボラティリティは低下し、膠着状態が続きました。日銀総裁は講演会で、物価見通しが上振れしたり、上振れリスクが高まった場合には「金利をより早めに調整していくことが適当になる」と発言し、追加利上げの可能性を示唆しました。4月の日銀金融政策決定会合における自身の発言が円安を誘引したことを意識してか、円安に対する姿勢を修正したと受け止められています。

 通貨相関からは、USDの強さが継続しています。NZDの強さは継続していますが、AUDは対NZDでの弱さを背景に下位足での弱さが目立つようになりました。GBPの弱さが目立つ一方で、EURは比較的堅調な展開になっています。JPYの弱さが継続しており、USDJPYでは介入後の戻りの限界を試しているかのようです。USD・EURの買い、JPY・GBPの売りを中心に通貨選択をしたいと思いますが、個別通貨ペアでは重要な抵抗線や支持線が近づいているため、個別対応で臨みたいと考えています。

 強い通貨: USD・NZD・EUR
 弱い通貨: GBP・JPY

 日足   : AUD>EUR>NZD・USD>CAD>GBP>JPY
 4時間足 : USD>NZD>EUR>CAD>GBP>AUD>JPY

 本日は、英国の政策金利に注目です。据え置き見通しですが、声明文やBOE総裁の発言において利下げ時期に言及するのか注目しています。ECBの利下げが6月の見方が強いため、BOEの6月利下げを容認するのかに注意したいと思います。昨日、スウェーデンが8年ぶりの利下げを実施しました。BOEが今回利下げを実施する可能性はまったくないと思いますが、可能性はゼロではないので警戒しておきたいと思います。また、今回の円買い介入のきっかけをつくった4月の日銀金融政策決定会合における主な意見が公表されます。日銀総裁の円安容認ともとれる発言をした会合だけに、その議論の内容が注目されます。さらに、毎週発表される労働統計である新規失業保険申請件数にも注目です。来週15日の消費者物価指数まで大きな経済指標の発表のない米国において、先週末の雇用統計でサプライズがあっただけに雇用統計を裏付ける内容となった場合には、早期利下げ観測が強まることが想定されます。