今日の環境分析 2024年5月2日
日本時間未明に発表されたFOMCの政策金利は、6会合連続の据え置きとなりました。声明文やFRB議長の会見では、市場予想ほどにタカ派の動きは見られず、ハト派的な内容となりました。総裁会見では、追加利上げの可能性は低いと否定したものの、早期の利下げは難しいと発言しました。今後の方針はデータ次第との姿勢に変化はなく、週末の雇用統計への注目度が一段と高まりました。FOMCの前に発表されたISM製造業景況指数は、2か月ぶりに50割れの49.4となり、市場予想の50.1を下回り、ドル安の動きが出ていました。こうした一連の動きの後、早朝に急速な円高の動きがみられました。USDJPYは、昨日の158円手前付近から153円台まで下落し、その後155円台まで反発しています。5円近い下落となったことから、円買い介入の可能性が高いと思われます。
通貨相関からは、早朝のJPYの反転を受けて、下位足でのJPYの強さが際立ちました。日足以上の足では最弱通貨に位置しているものの、断続的な介入への警戒感からJPYの方向感は変化したと思われます。GBP の強さが継続し、EUR・USDとともに相対的には堅調な動きを見せています。一方でマイナー通貨の弱さが目立つ結果となり、強弱感が鮮明になりつつあります。GBP・EURの買いを軸に通貨選択をしたいと思います。
強い通貨: JPY・GBP
弱い通貨: NZD・CAD
日足 : USD>GBP>AUD>EUR>CAD>NZD>JPY
4時間足 : JPY>GBP>EUR>USD>AUD>NZD>CAD
本日は、日本銀行の金融政策決定会合の議事要旨が公表されます。これは、金融政策を変更した3月分のため、その内容に注目です。また、カナダとオーストラリアの貿易収支が発表されますが、大きな影響はないと考えています。本日は、FOMCの結果を消化する動きと、明日の米国の雇用統計の発表を控えた様子見の動きが交錯するものと思われます。再び、方向感を判断するのが難しい局面になってきたため、個々の通貨ペアの動きに注意していきたいと思います。