2025年も残すところあと僅かとなりました。
トレーダーの皆様、一年間本当にお疲れ様でした。
2025年の相場は、前年までの「円安トレンド」が大きな転換期を迎え、各国の金利政策や地政学リスクによって、非常に難易度の高い局面が続きました。専業トレーダーを目指して活動してきた方にとっては、自分の手法の通用する・しないが明確に突きつけられた一年だったのではないでしょうか。
相場が休みとなる正月休みこそ、プロを目指す者とそうでない者の差がつく「勝負の期間」です。2026年を飛躍の年にするために、この連休中に必ず取り組んでほしい3つの課題を提示したいと思います。
課題1:2025年の「負けパターン」の徹底解剖
2025年のトレード履歴を全て見直してください。特に注目すべきは「利益が出たトレード」ではなく、「予定外の損失を出したトレード」です。
2025年は、突発的なファンダメンタルズの変化でテクニカルが無視される場面が多々ありました。
- 損切りを遅らせて大火傷をしなかったか?
- ボラティリティの高さに翻弄され、場当たり的なエントリーを繰り返さなかったか?
- 「今までこうだったから」というバイアスに固執して逆張りを続けなかったか?
自分の負けパターンを言語化し、「これだけはやらない」という2026年の鉄則を一つ決めてください。
課題2:自身の「期待値」を数値で再確認する
専業トレーダーとして生きていくためには、自分の手法が「100回試行した時にいくら残るか」という客観的なデータが必要です。
お正月休みの時間を使って、2025年の全トレードから以下の数値を算出してください。
- 勝率
- 平均利益と平均損失(リスクリワード比)
- プロフィットファクター
- 最大ドローダウン幅
もし、これらの数値が把握できていないのであれば、それはまだ「ギャンブル」の域を出ていません。専業トレーダーを目指すなら、自分のトレードを「事業」として捉え、数字で管理する習慣をこの正月に身につけてください。
課題3:2026年の「不確実性」に対するシナリオ構築
2026年は、さらに予測困難な相場が予想されます。主要国の選挙、経済指標の変調、そしてAIトレードのさらなる普及。これまでの成功体験が通用しなくなるスピードは速まっています。
正月休みの後半は、チャートから一度離れ、世界情勢を俯瞰して**「最悪のシナリオ」**を想定してみてください。
- もし円高が急激に進んだら?
- もしボラティリティが消失し、レンジ相場が数ヶ月続いたら?
- 自分の手法が全く機能しなくなった時、どうやって資産を守るのか?
「勝つこと」よりも「生き残ること」を優先したプランニングができているか。それが専業として長く生き残るための必須条件です。
最後に
正月は家族や友人と過ごす大切な時間でもあります。しかし、本気で「専業」という自由で過酷な世界を目指すのであれば、皆が休んでいる時にこそ、自分を律して牙を研ぐ必要があります。
2025年の反省を力に変え、2026年の幕開けとともに最高のスタートが切れるよう、この正月の課題に真摯に取り組んでみてください。
皆様の2026年が、素晴らしいトレードの年になることを願っております。
良いお年をお迎えください。

